ーこのピザは、夢でできているー
※ この記事は2020年に書いたものを、世界観に沿って再構築したものです。
はじめに
夢を語るには、大げさな言葉はいらない。
むしろ、香ばしいチーズとトマトの匂いの方がずっと本音に近い。
コロナ禍で試行錯誤していたあの夜、久々に走り終えた身体で焼いた一枚のピザ。
それは“ただのごはん”ではなかった。
夢が、ちゃんと「形」になった記録だった。
きっかけは、ポストに届いた一枚の広告。
トロけるチーズ、キラキラ光るオリーブオイル、
赤くきらめくトマトソース。そして隣にある冷えたビールの写真。
疲れた金曜、ストレスMAXで前後に逃げ場のない水曜日、
ふと目に入ると、「頼んじゃおうかな…」の誘惑にあらがえなかった。
でも、気づいたんだ。
「ピザって高くない?」
「っていうか、家で作ったらどうなるんだ?」
手作りピザ=難しい、は幻想だった
ピザ生地の材料は、小麦粉・塩・砂糖・ドライイースト・オリーブオイル。
あとは、冷蔵庫にあるものでいい。
ボウルに材料を放り込んで、手で混ぜて、ちょっとこねて、伸ばす。
料理未経験の俺でも、30分で焼きに入れた。
オーブンがなくても、フライパンでいける。
グリルでも、ホットプレートでもいい。
裏技としてガスバーナーを使うと、香ばしさが一気に増す(楽しくなるので火遊びに注意)。
生地を「回した」日
回せ、回せ!
…って気分で生地を空中に放ったけど、
想像以上に難しくて、3回落とした。
でもその瞬間、
“ただの食事”が、ちょっとした挑戦になった。
家族で笑えて、美味しくて、夢中になって。
今思えば、この時間こそ、火を灯す時間だったのかもしれない。
ピザの原価と、夢の価値
手作りピザ1枚のコストは、200円以下。
生地の上に乗る材料費だけで、驚くほど「ごちそう」になる。
焼き上がりと同時に、
心の中に「ちょっと誇らしい火」がともった気がした。
そして今でも…
気分を変えたい夜やモチベーションを上げたい夜にピザを焼く。
大体仕事で疲れて帰るのは私なので、大抵の場合は妻が作ってくれる。
妻は疲れて帰ってきても、食事を用意しないことはない。(ありがたい)
好きな具材をのせて、ビールを冷やして、家族で焼けるのを待つ。
その時間が、夢を育ててる気がする。
終わりに
あの日焼いたピザは、節約飯じゃなかった。
自分の手で「美味しい」を生み出した、最初の火だった。
そしてそれは、
今の“夢を現実にする活動”につながっている。
正しくは、妻がつなげてくれている。
記事をリライトして改めて思った。
週末だけでも、僕が、妻にピザを焼こう。
このピザは、夢でできている。
次からは僕が焼こう。大切な家族と次の夢の準備に向けて。
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